~天使ロード~
「おい、里中大丈夫か?」


私の元に来た佐藤くんが訊ねた。
どうしよう、本当に私重いと思うし
それに緊張して何も話せないかも…


「うん…大丈夫!」


取り合えず心を見透かされないように、平然な顔をする。


「おんぶってやるから俺の背中に乗れよ!」


「いいよ、私重いと思うし…」


「いいから、早く乗れって!」


私が乗るか乗らないかをうじうじしていたら、見かねた池治先生が無理矢理にでも佐藤くんの背中に乗せようとした。


「大丈夫です!自分で乗れます」


そして私は意を決して佐藤くんの背中に跨がった。
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