~天使ロード~

二人っきりの時間

私が佐藤くんに連れられて来た場所は、自販機のすぐ裏にある小さな物置。


「あの、さっきは助けてくれてありがとう
何だかすっきりした」


「ごめん、全部俺のせいだ」


「違うよ、佐藤くんが謝らないで!!」


「うん…」


「でも佐藤くんがあんな事言う人だとは思わなかった」


「俺に惚れた?」


「な、な、何言ってるの?
そんな訳ないじゃん」


「ふ~ん、そうなんだ
俺は好きだよ!そういう里中さん」


「え!!」


私の顔が一気に茹でダコみたいに赤くなる。


「案外可愛いじゃん!!
そういう所だしたら、モテるのに」


「あ、ありがとう
まぁ、お世辞はいらないけど…」


「お世辞じゃねーし
俺がお世辞言う奴だと思った?」


「でもほら、女子達に冷たくしてるじゃない」


「俺言っただろ!俺達仲良くなれそうだなって
それ以外の奴とは仲良くしねぇーよ」


「そうであっても、何で私なの?」


「俺も里中さんと同じだから」


「何が?」


「何でもない
それにしても誰も来ないよな、ここ」


「確かに、物置だしね!」



「なぁ、里中
俺とキスしない?」




私は鼻から息が溢れでる。


キ、キスなんて生まれてから一度もしたことないよー。



どうしよー。
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