~天使ロード~
「キ、キスするなんて本気で言ってるの?」


「俺は本気だよ」


佐藤くんがそう言うと、私の耳に手をかけ髪の毛を優しく撫でてきた。


「い、いや
佐藤くんとキスなんて出来ない」


「何でだ?俺のことがそんなに嫌いか?」


「そうじゃないけど、佐藤くんごめんなさい」


「許さない
里中さんは正直じゃないんだから」


「そんなことないよ…
キスしなかっただけでそんなに怒らないで!!」


「ハハ、アハハハハ」


急に微笑を浮かべ笑い始めた佐藤くん。


「何?」


「少しは落ち着いた?」


「え?」


「キスする話、冗談
俺はただ里中さんを笑顔にしたかったんだ」


「もー、冗談言うの止めてよ
少しは本気にしちゃったじゃん!」


「…」


急に辺りが静まり返る小さな物置。
ただ沈黙の時間が刻々と秒数を刻み流れ込む。


どうしたんだろう…



私変なこと言ったかな??
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