恋愛失格
教室に戻り席につく。
いつも私と移動教室してる結斗の友達の賢也は
私のとなりの席だ。
「具合大丈夫?」
うつむく私を覗き込むように話しかけてきた。
男のひとと話すのが久しぶりでうまく話せず
ただうなずくことしかできなかった。
「ならよかった、元気だせよな、かのん」
―――――――――っ!
結斗いがいのひとに初めて名前を呼ばれた。
驚いた私は賢也をじっと見る。
そして、なに?と首を笑顔でかしげる。
私は賢也の優しさが痛いほど嬉しかった。
でも結斗のように
あんなふうに男の人はみんななるのかな。
そう思いながら賢也の笑顔をにごしてしまう
私は最低なのだろうか。
「かのん」
『ゆ、結斗…』
振り向くとそこには結斗の姿があった。
トイレの時と同じ感じかした。
目がいかれてるよ、くるってるよ。怖いよ。
「放課後は俺んちな」
そういって私の隣にこしをかけた。
トイレにいってたみたいで手が濡れていた。
ああ、確かに隣に座ってなかったね。