極彩色のクオーレ
「ぐ、う……」
こらえきれずに呻き声が一緒に漏れる。
セドナの腕からはい出したティファニーが慌ててセドナの肩に手をかけた。
身体を張ったセドナの防御のおかげで、彼女に被害はほとんどない。
「せ、セドナ、大丈夫?」
「ああ、このくらいどうってこと……ティファニー、目隠しが」
「え?……あっ!」
平気だとアピールするセドナだが、その表情が強ばる。
転がっているうちに緩んで擦れてしまったのだろう、目隠しはほとんど外れかかっていた。
ティファニーは慌てて両手を当て、同時に目隠しが完全にほどけてしまう。
布の長さは足りず、結び直すのは不可能だった。
「どうしよう。目隠しがなかったら私……」
セドナは焦りで両手を無意味に握ったり開いたりを繰り返して、自分の着ている服の裾を細く裂いた。
「ほら、これで隠しとけ。無いよりはずっとましだ」
「あ、ありがとうセドナ」
「あと何があっても目は開けるなよ、また取れても絶対に閉じてるんだぞ」
早口で指示を出してティファニーの肩を掴み、セドナは一緒に転がってきたはずのニコを探した。
偶然にも、ここは演説台のすぐ傍だった。
目の前には爆発をまともに食らった牡鹿だったものと思われる鉄くずが散らばり、先程の手榴弾の威力がどれだけのものなのかを物語っている。
(あの牡鹿を盾にして、それでもギリギリなのかよ。
間違いなく武器の威力が格段に増している。
多分、これもセイクリッドの仕業なんだろうな)
あの爽やかな笑顔が目に浮かんで、セドナは思わず舌打ちした。