極彩色のクオーレ
「――よく言った、25番目」
突如、頭上の方から深みのあるきれいな音色を持った低い声が響いた。
ニコははっとして閉じていた目を開く。
するとさっきまでなかったのに、広場に大きな影ができていた。
謎の声といきなり暗くなった周囲にニコたちだけでなく人々も空を仰ぐ。
太陽にかぶさるようにして、一羽の小鳥がそこで翼を広げていた。
その鳥はくるりと旋回すると、翼を閉じて一直線に演説台に向かって落ちてくる。
小鳥ではない、鉄で造られた大きな鳥だ。
そう認識するころにはかなり迫っていて、人々は悲鳴をあげて後ずさった。
セイクリッドも驚きの表情を浮かべてやや後退し、セドナも踏みつぶされまいと背中をぴったり石垣の壁にくっつけた。
ニコと見えなくて状況が分かっていないティファニーだけがそこから動かない。
鉄鳥は数メートル手前でスピードを落とすと、ばさばさとまるで生きているそれのように翼をはためかせて二人の脇に着地した。
広場の視線が、高さ三メートルは裕にありそうな鉄鳥に集中する。
その背中から二つの小さな人影が転がり落ちた。
というより、落とされたに近い落ち方をした。