極彩色のクオーレ





「あなたたちの気持ちが全然分からないというわけではありません。


でも、これが本当にいい手段だとは決して思いません。


今の状況が怖いから、これ以上悪化することが嫌だから、自分の身に被害が降り注いでしまうのを避けたいから、誰かに押し付けて安心を得ようとする……あなたたちが今武器を手にしてやっていることはそういうことなんですよ。


どうしてそれに気づかないんですか」



目線をやや下に落としたニコは、空いている左手を力強く握りしめる。


今度は鉄紺色の『悲嘆』の針が反応し始めた。


怒りを覚えると同時に悲しく憐れに思えてきたのだ、自分で現実を見ようとしない人々の姿が。


簡単に変えることができてしまう態度やその人に対する思いが、悲しくてたまらないのだ。



「それに、たったそれだけでぼくたちに向ける心まであっという間に変えてしまうなんて……。


蔑んだり差別したり、見下したり貶めようとしたり……何でそんな酷いことを簡単にするんです。


ゴーレムのぼくよりもたくさん、数えきれないくらいの心持っているくせに、何でそれに蓋をするんですか。


何で自分の目で、自分の心ですべてを確かめないんですか?」



群衆は静まり返っていた。


自分たちを敵視する者も罵倒してきた者も、ニコの言葉に耳を傾けているのが集まってくる視線から分かる。


ニコは胸に湧き上がってくる心を感じながら、きっと顔を上げて目の前にいる人々に訴えかけた。



「ティファニーから、今目の前にある現実から心を背けないでください!


誰かの言葉じゃない、あなたたち自身の心で、ティファニーに向き合って下さい!!」




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