極彩色のクオーレ
「な、なんだよ」
「……お前が素直に謝るなんて、気持ち悪い」
「はあっ!?素直に謝ってなにが悪いんだよ!
何しても怒鳴られるし、物は投げられるし、気持ち悪がられるし。
俺はどうすりゃいいんだよ」
「うるせえ」
投げられる物が近くにないからか、タンザはポケットに手をつっこんでまた窓の外を見た。
その誤魔化し方が下手で、くすぐったいおかしさが身体の奥からこみあげるのをハックはおぼえた。
「……俺も、死ぬまで言うつもりはなかったけど、お前はバカだから一度だけ言っておく」
「は?」
ハックが間の抜けた声を出すと、タンザがベッドの端にどかりと腰かけた。
衝撃でベッドが少しきしむ。
タンザはしばらく唇をかんで眉間にしわを寄せていたが、やがて、意を決したようにハックに向いた。
三白眼なうえに睨んでいるから、いつもに増して目つきは最悪だ。
思わずグッと肩に力が入ってしまう。
「お前はバカだし、気にすべきとこまで気にしない大雑把だし、なんか気に食わないけど。
俺だって、お前に憧れたりしてんだぞ、それまでお前だけって思ってんじゃねえぞ!」