極彩色のクオーレ
タンザが立ち上がると、ベッドから離れて窓へ近づいた。
勢いよくカーテンが開かれ、太陽の白い光が容赦なく差しこんでくる。
さらにタンザの顔が見えにくくなった。
「相手が死んだら困るとか、大ケガしたらどうしようとか、思うのは誰だってそうだ。
そう思うのは自分だけだなんて、おかしな勘違いしてんじゃねえぞ」
刺々しい口調だったが、声色は先ほどよりいくらか穏やかだ。
言われて気がつく。
タンザのことを考えていたつもりで、本当は自分のことしか考えられていなかった。
彼が感じることにすら悟れていない。
逆の立場だったら、自分自身も同じ気持ちになっているはずなのに。
少し考えれば分かることも、分からなかった。
(やっぱり、タンザはすげえや。
俺が気づけないこともこうして考えられて、教えてくれる)
口は悪いけれども。
「そう、だったな……ごめん、タンザ」
ハックが再度謝ると、タンザがぎょっとした様子で振り返った。
いぶかしげな表情にハックまで似た顔になる。