私の意地悪な旦那様


「………何そのゲロ甘な話…ごちそうさまです」


話し終えると、両手を合わせて頭を下げてきた友人。


「……そっちが聞いてきたんじゃない」


ぶつぶつと文句を言っていれば、机に置いてあった携帯がぶるぶると震えた。


「誰から?」

「えっと…功希だ!」


メールボックスを開けてみれば、今日は早く帰るという内容が書かれている。

時計を確認した私は慌てて立ち上がった。


「ごめん!もうそろそろ帰って夕飯作らないと!」

「いーよいーよ、楽しかったし。また惚気教えてねー」


ひらひらと手を振る友人に、もう1度謝ると、私はお金を机において店を出ていった。



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