私の意地悪な旦那様


「……莉乃?」

しゃがんで私の顔を覗き込む功希の顔は不思議そうだ。


そんな顔を見て、なんだか無性に今まで考えてたことが馬鹿らしく思えてきてしまった。



「今度から、風邪ひいたら私にも教えてよね」


「……分かった。ごめん」


反省しているような功希に、なんだかいつもと立場が違うなぁ、だなんて面白く思う。

調子に乗った私は功希に向かって両手を伸ばした。



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