私の意地悪な旦那様
「安心したら力抜けちゃったから、むこうまで連れてって?」
そのまま手を功希の首に絡める。
ぴくり、と動いた功希はそのまま私の体を軽々と持ち上げた。
所謂お姫様抱っこで運ばれていく。
けれど、降ろされた場所は想像していたリビング…ではなく、何故か寝室だった。
「あの……功希…さん?」
なんだか嫌な予感がして、降ろされたベッドから慌てて飛び降りようとする。
けれども、腰が抜けた後遺症なのか、上手く力を入れることが出来ずにそのまま功希に捕まってしまった。
そして「この1週間全然触れなかったから」とかって少し理不尽な理由で私は1日ベッドから出ることが出来なかったのだった。