私の意地悪な旦那様
「気に入って貰えたら嬉しいんだけれど……」
何もいってくれない功希に少し不安になる。
もしかしてネックレスとか嫌いだったのかな。
確かに着けてるのとか見たことないし………。
悶々としていれば、功希はそのネックレスをずっと私の方に差し出してきた。
こ、これはいらないってこと……かな。
ついゆるんだ涙腺に目がうるむ。
こぼしちゃダメだと耐えていれば、優しい声が上から降ってきた。
「着けてくれない?一人じゃ出来ないだろうし」
泣きそうな私を見てふっと笑った功希は、もういつもみたいな意地悪な功希に戻っていた。