私の意地悪な旦那様

»莉乃

目を覚ませば、嗅ぎ慣れた匂いと、見慣れた景色。

車の中だ。

だんだんと覚醒していく意識の中、さっきまでお店にいたはずなのに!?と体を起こせばずきり。と頭がいたんだ。


「内緒で行った同窓会は楽しかった?」

「へっ!?え、あ、うん楽しかった……っ!」


声のした方を向けば、表情なくハンドルを回す功希の姿が。

それを見て、暑くもないのにじわりと汗が肌を伝った。


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