甘い唇は何を囁くか
シスカ、泣きそうな顔してる。
私だってそうだよ。
けど、さっきまで泣いてた涙を何とかひっこめて、一生懸命堪えている。
シスカを―困らせたくない。
「すぐだよ。2・3日死にそうになったらすぐ噛んでもらう。そしたらヴァンパイアになって、シスカのとこに戻ってくるよ。」
そう言って微笑んでポーチだけ引っつかんだ。
「そしたらさ、一緒に宗眞をやっつけに行こうよ。私もそのときにはあいつのこと大っ嫌いになってるんだし。」
シスカは何も言わない。
何も言えないんだろう。
「あ、でも日本には一回帰るね。いろいろ手続きしてこなくっちゃ。シスカの国籍ってどこなの?そういう話もしないとね。」
ふふって笑ってそれからシスカを見つめた。
泣いてはだめ。
シスカのもとに、すぐに戻ってくるんだから―。
「・・・愛してる。」
私の涙の城壁は脆くもその言葉だけで崩れ去ってしまった。
ぼろぼろに泣いて、シスカのもとに駆け寄った。
抱きしめて、口付けて、えんえんと声を上げて泣いて言った。
「愛してるよ、私も、シスカしかいらない。」
ってそれを繰り返して。
シスカも同じ言葉を繰り返し、キスをくれた。
抱きしめ合って、それでも足りないのは分かってる。
泣きじゃくりながら、シスカの身体から逃れて言った。
「すぐ戻るから。」
返事を待たずに駆け出した。
振り返る勇気はなかった。
私だってそうだよ。
けど、さっきまで泣いてた涙を何とかひっこめて、一生懸命堪えている。
シスカを―困らせたくない。
「すぐだよ。2・3日死にそうになったらすぐ噛んでもらう。そしたらヴァンパイアになって、シスカのとこに戻ってくるよ。」
そう言って微笑んでポーチだけ引っつかんだ。
「そしたらさ、一緒に宗眞をやっつけに行こうよ。私もそのときにはあいつのこと大っ嫌いになってるんだし。」
シスカは何も言わない。
何も言えないんだろう。
「あ、でも日本には一回帰るね。いろいろ手続きしてこなくっちゃ。シスカの国籍ってどこなの?そういう話もしないとね。」
ふふって笑ってそれからシスカを見つめた。
泣いてはだめ。
シスカのもとに、すぐに戻ってくるんだから―。
「・・・愛してる。」
私の涙の城壁は脆くもその言葉だけで崩れ去ってしまった。
ぼろぼろに泣いて、シスカのもとに駆け寄った。
抱きしめて、口付けて、えんえんと声を上げて泣いて言った。
「愛してるよ、私も、シスカしかいらない。」
ってそれを繰り返して。
シスカも同じ言葉を繰り返し、キスをくれた。
抱きしめ合って、それでも足りないのは分かってる。
泣きじゃくりながら、シスカの身体から逃れて言った。
「すぐ戻るから。」
返事を待たずに駆け出した。
振り返る勇気はなかった。