甘い唇は何を囁くか
「あ~あ・・・」

宗眞は、にまにま笑いながらふたりの姿を追っていた。

すると突然、シスカが遼子にキスをした。

遼子に記憶がないことなど、おかまいなしなのだろう。

もう、我慢の限界ってとこか?

遼子の腕がシスカの胸板を引き離そうと押さえているが、そんなもの到底何の意味も成していない。

シスカは顔の向きを変えながら、貪るようにキスをしている。

まぁ、日本じゃないから恋人同士のこんな光景も珍しいものではないが、大通りの真ん中でヤってるのは、幾らなんでも目立つ。

くっくと笑って壁に背をもたれさせて煙草を取り出した。

つっても、あのおっさんはそんなこた気にしないだろうな。

ま、いつまでヤってんのか、ここで見物といきますか。



< 232 / 280 >

この作品をシェア

pagetop