甘い唇は何を囁くか
甘い

甘い

甘い

こんなに旨いものが、これまであっただろうか。

これがなければ、もう生きてなどいけない。

否、もとより死ぬ事のできない運命ではあるのだが、それでも無理だ。

もうガマンできない。

抑えられない。

せきを切って溢れ出す欲情が、遼子の唇から離れようとしない。

突っ張っていた遼子の腕は、いつの間にか力を失くしてダランと垂れている。

「ん、ふ・・・ふ・・・」

漏れる甘い嗚咽さえも喰らい尽くすように遼子の中を貪る。

こんなものじゃ足りない。

全然足りない。

思い出してくれ―遼子・・・。

遼子・・・。
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