甘い唇は何を囁くか
さっすがに、このままここでヤってしまうことはないだろうと、

そう思いながら煙草を噛んでいたが、

どうにもこのふたりは抑えがきかないところまで来ているらしい。

笑える―

けど、まぁここは人間の世界でもあるわけだし

一応・・・止めといてやるか。

ああ、俺って親切。。

くっくと笑いながら宗眞はふたりの傍へ歩み寄った。

到底、普通なら近付く事を憚られる雰囲気だ。

「おいお~い、おふたりさん、ここではちょっとマズイんじゃない?」

シスカはすぐに気がついたようだが、遼子はシスカとのキスに夢中だ。

それをとめることもなく、シスカは口付けの合間に答えた。

「五月蝿い。」

「そうはいってもさぁ、あんたらここではじめちゃいそうじゃん。とりあえず、物陰くらいには移動しませんか?」

くわえていた煙草を吐き捨てて首の後ろで手を組んだ。

実際、そういう勢いだ。

シスカの手はもうすっかり遼子の尻を掴んでるし、遼子は腕の力を取り戻してシスカの身体にしっかり巻きついている。

これは、どう考えてもヤる気だね?

「つ・・・ッ」

シスカが呻くと、唇の端から紅い雫が零れた。

「あは、舌噛まれたんだ?」

宗眞が笑って言うと、シスカはああと頷いて答えた。

「どうやら、もう待てそうにないな。」


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