甘美な蜜のプワゾン
「は? 品? なんだそれ。気持ち悪ぃ」

(まぁ、瑠偉にぃに品行方正なんてものは無縁だろうしね……)

そうは思っても口には出せないが……。

「兄貴がそんな学校通ったら間違いなく窒息死だな。オレは辛うじてセーフだけど」

稟はそう言って笑うが、瑠偉は不機嫌になる。

「てめえだって、品の欠片もねぇだろうが。何が辛うじてセーフだ」

「えー何でだよ。オレは兄貴と違って順応性があるし」

「はぁ? んなことを言ってんじゃねぇよ。てめえの下半身事情を言ってんだ」

蘭を挟んでヒートアップしていく2人。

「下半身って、そもそも兄貴が硬派(かた)すぎんだよ」

「てめえは軟派(ゆる)すぎなんだ」

(よし、今のうちに……)

矛先がまた自分に向く前に退散しなければならない。

瑠偉の腕から解放された蘭は、ゆっくりとお尻をソファからずらしていく。

その間も頭上で“下半身事情”で揉めている。
同じ極道の家に生まれながらも、百八十度性格と見た目が違う2人の兄。

でもそのお陰で西園寺家3兄弟妹は上手くやっていけてるのかもしれない。
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