鈴芽 ~幸せのカタチ~
驚いて目を丸くするイチローに向かって、
聡子は続けた。

『驚いたでしょうね。

理名がね、毎日あなたの話をするの。

最初はほっといたんだけど、何度も同じ話をしてあなたに会いたいって泣くのよ。

昔のお父さんは怖くて甘えられなかったけど、今のお父さんは甘えられるし、優しいし大好きって。

私も理名と手をつないで、理名にやさしく笑いかけるあなたを見て驚いた。

だから、今のあなたなら私もやり直せるって思ったの。

苦しんでるあなたをほって逃げて悪かったわ。

理名の為にもお願い。

考えてみて。』
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