【続】早瀬くん、好き。
「…あ、悪りぃ」
雄介は罰の悪そうな顔をして謝る。
俺が鮎原と別れた理由を知ってるからこそ雄介は俺たちのために言ってくれてるのは分かる。
言葉にはしないけど、これでも俺は結構雄介に感謝してるんだ。
…事件のはじまりは、俺が中学2年の秋。
兄貴は中3で受験シーズンだった。
この頃の俺たちはまだ荒れ放題で喧嘩なんて日常茶飯事だった。
俺と兄貴は南中最強の兄弟と呼ばれ、
名は街の全中学のほとんどに広まっていた。
そうとなれば、喧嘩を売られるのは当たり前で、そいつらをやればやるほど名は広まっていった。
そして、街以外の奴らにも俺たちは喧嘩を売られるようになった。
その時に出会ったのが西田さん。
西田智正(にしだ ともまさ)。
もともとは俺たちと同じ南中出身だったらしいが親の都合で違う街へ引っ越してしまったらしい。
兄貴と同級で、俺が入学すると同時に
引っ越したから俺は会ったことがなかった。
けど、ある日突然俺らは西田さんのグループに囲まれた。
俺と兄貴と雄介に対して15人くらいは西田を含めいたと思う。