薬指の約束は社内秘で
待てども続かない言葉と、少し前の甘い雰囲気を一瞬で消した葛城さんの様子に、「どうしましたか?」と恐る恐る聞いてみる。
すると二人しかいないはずのリビングのドアが僅かに開き、「あっ、わりぃっ!」と黒髪をワックスで無造作に流した男性がひょいとドアから顔を出した。
彼は白い歯を見せる爽やかな笑顔を私に向けてから、開いたばかりのドアを静かに閉める。
再びシンッと静まり返るリビングにバタバタと廊下を走り去る音が聞こえてくると、
「おいっ、ちょっと待て!」
葛城さんは聞いたことのない怒声をあげながら、ものすごい速さでリビングを飛び出して行った。
「さっきは悪かったねぇー。これからラブラブっと盛り上がるって時に、お邪魔しちゃって」
「あぁ、まったくだ」
あっさり肯定されてカッと頬が熱くなる。
ちょっと、そこは大人の対応で否定してくださいって!
(まぁ、続きの言葉を聞けなかったのは残念だとは思うけど……)
ソファーにふんぞり返る葛城さんの隣で楽しげに声を弾ませている彼は、葛城さんに誘われて行った
(騙されて女除けにされたともいう)結婚パーティーで新郎の席に座っていた、館山 和希(タテヤマ カズキ)さん。
すると二人しかいないはずのリビングのドアが僅かに開き、「あっ、わりぃっ!」と黒髪をワックスで無造作に流した男性がひょいとドアから顔を出した。
彼は白い歯を見せる爽やかな笑顔を私に向けてから、開いたばかりのドアを静かに閉める。
再びシンッと静まり返るリビングにバタバタと廊下を走り去る音が聞こえてくると、
「おいっ、ちょっと待て!」
葛城さんは聞いたことのない怒声をあげながら、ものすごい速さでリビングを飛び出して行った。
「さっきは悪かったねぇー。これからラブラブっと盛り上がるって時に、お邪魔しちゃって」
「あぁ、まったくだ」
あっさり肯定されてカッと頬が熱くなる。
ちょっと、そこは大人の対応で否定してくださいって!
(まぁ、続きの言葉を聞けなかったのは残念だとは思うけど……)
ソファーにふんぞり返る葛城さんの隣で楽しげに声を弾ませている彼は、葛城さんに誘われて行った
(騙されて女除けにされたともいう)結婚パーティーで新郎の席に座っていた、館山 和希(タテヤマ カズキ)さん。