薬指の約束は社内秘で
二人の関係がどんなものかは、わからない。だけど――……

葛城さんから逃げるように立ち去った愛美の後ろ姿はひどく儚げに見えた。

それが高校2年のあのときのものと重なるようで、胸がギュッと締めつけられる。


そう。愛美はいつだって、自分の気持ちは後回し。

いつだって、私のことを一番に考えてくれてた。

私だったら、あのとき同じことが出来ただろうか?

出来たとしても、あんな風には笑えない。

あんな風に、強くはなれない。

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