薬指の約束は社内秘で
一瞬、天使が舞い降りてきたのかと大きく目を見開く。
「泣いてるの?」
もう一度優しく聞かれて、何かがこときれたように涙が溢れ出した。
「流れ星…見つけた…のにっ」
「うん」
「お願い…出来なかったの。空飛ぶ車をください。いい子にしてくださいって。——だって、私がっ、いい子じゃないから、お母さんいなくなっちゃった。
いい子じゃないから…お父さんだって、今日の誕生日を忘れちゃった」
半年前に病気で亡くなったお母さんに、空飛ぶ車で会いに行きたかった。それは当時流行っていたCMの影響があったのだと思う。
まばゆい流れ星よりも速く夜空を駆けていく車のCMは、瀬戸モーターのものだった。
「泣いてるの?」
もう一度優しく聞かれて、何かがこときれたように涙が溢れ出した。
「流れ星…見つけた…のにっ」
「うん」
「お願い…出来なかったの。空飛ぶ車をください。いい子にしてくださいって。——だって、私がっ、いい子じゃないから、お母さんいなくなっちゃった。
いい子じゃないから…お父さんだって、今日の誕生日を忘れちゃった」
半年前に病気で亡くなったお母さんに、空飛ぶ車で会いに行きたかった。それは当時流行っていたCMの影響があったのだと思う。
まばゆい流れ星よりも速く夜空を駆けていく車のCMは、瀬戸モーターのものだった。