薬指の約束は社内秘で
照れたような瞳と見つめ合う一瞬。
長いまつげを伏せた彼の顔がゆっくり近づいて、


「でも――愛してる」

『好き』だけでは伝えきれない言葉と、どこまでも優しいキスが唇に降りてきた。



私がたくさん回り道をしてやっと辿り着いた運命の人は、仕事に厳しく冷徹で、自分の想いを押し殺す強さがあって。

言葉で伝えることが少し苦手だけど、何十年前の約束を忘れないロマンチストで。

そんな人、きっとどこにもいない。出会った時から好きになるのは必然だった。
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