LOVEPAIN③
遅いな、と思い心配で成瀬に電話をしようかな?と思い始めた頃、
成瀬が車の中へと戻って来た
その手に、赤い紙袋を持っている
その赤い紙袋に書かれているブランド名は、
私が須田に買って貰った指輪と同じ
「成瀬さん、まさかですよね?」
「指輪、ないと困るんだろ」
そう言って、私に紙袋を押し付けると、
成瀬はシートベルトをして車を動かし始める
私は紙袋の中から、ラッピングされた指輪ケースを取り出して、
それを解いて行く
そして、指輪ケースを開くと、
須田から貰った指輪と全く同じものが
それを指に嵌めるが、すっぽりと嵌まる
そういえば、成瀬には一度指輪のサイズを言ったかもしれない
“――お前指細いな?
何号?――”