LOVEPAIN③
彼と別れる方法

須田は16時くらいになると、
仕事に行くから、と部屋から出て行った



私は相槌を打つくらいで、特に話し掛ける事はしなかった




須田が出て行った後も、
もう、嫌で仕方なかった




仕事を終えた須田が、また、この部屋へと戻って来るのを考えただけで、
憂鬱になる




床に散らばる、私が引きちぎった婚姻届け――




絶対に、須田と結婚だけは、嫌




ふと、自分の左手の薬指の指輪を見るが、
その光が私を安心させてくれる



なんとなく、この指輪をくれた成瀬に守られているような気がして






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