LOVEPAIN③
「――ほら、もっと腰動かしてよ」
ナツキは、自分の体を跨ぐように上に居る私に、
そう命令する
私はそれに応えるように、腰を動かしている
いいソファーだからか、
その振動で揺れる事もなければ、
キシキシとした音を立てる事もない
こちらに歩いて来る、足音が聞こえる
ガチャッ、と、廊下とリビングを隔てるガラス扉が、
開いた
そっと、そちらに目を向けると、
そこに立っていたのは、須田
須田はスーツ姿で、少し息が切れているからか、
肩が揺れている
初めは、その目を驚いたように開いていたが、
今は、哀しみを耐えるように細めている