LOVEPAIN③


「――ありがとう」


私はそれを拾うように、掴んだ




鍵を返して貰って、
須田とは本当に別れたんだって、
確信が出来た




「それも返せよ」



「え?」



「指輪だよ」


そう言われ、私は左手の薬指のその指輪に、目を向けた




「これは……」



これは、成瀬に買って貰ったもの


だから、返せない




「さっさと、返せよ」


思いきり左手を掴まれ引かれた勢いで、
私は床に膝を付いた




「おい!

村上、手ぇ出すなよ!」


倒れ込んでしまいそうな私の体を、篤が後ろから支えてくれた





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