LOVEPAIN③

「お前、いつも俺がこんなのだと思ってんの?」


そう問われて、え?と首を傾げてしまう




「AV男優でもホストでも、仕事だと思うなら、俺キャラ変わるし。
客の前での俺は、まるで執事みたいに愛想を振り撒いて」



「ナツキさんのそんな姿、想像付かないです……。

本当ですか?」



言われてみれば、今のこんなナツキみたいな失礼な男に、
大金を叩くわけないよな



そりゃあ、今のナツキみたいな、
俺様みたいなのが好きな人も居るかもしれないけど



「本当だって。

例えば、こう客と歩いてたら、
さりげなく鞄を持ってあげたりね」


ナツキは私の抱えている鞄を、
さりげなくないような強い力で取り上げた





「あー!!

私の鞄返して下さい!

大金が入ってるんですよー」


そう叫ぶ私を、周りの人達は振り返るように見ていた




「アハハ、お前、声デカイし」




私は必死で鞄を取り返そうとするが、ナツキの方が上背があるから、

上に持ち上げられて取れない



そんな必死の意識の中でも、
ナツキが無邪気に楽しそうに笑っているのは、印象的だった







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