LOVEPAIN③


「えっと、お名前は……」



「ああ」


成瀬はスーツの内ポケットから、名刺入れを取り出し、
そこから一枚引き抜いてナツキに手渡していた


それは、私の目の前で行われる





「――成瀬さん……。

社長さんなんですね?
こちらは、どう言った会社なんですか?」


ナツキはその名刺を両手で持ち、成瀬の方を見ている




「主にAV関係の、モデルプロダクション。

一応、今は広子のマネージャーもやってて、
保護者みたいなもので」



「そうなんですね。

それで、今日は広子の付き添いで」



「まぁ」




私は成瀬とナツキの会話を聞きながら、
ひやひやとしてしまう


いつか、喧嘩になるんじゃないか、と



どちらも平然としているが、
成瀬の方は少し言葉に棘があるように感じる



ナツキは、本当にいつもとは別人のように穏やかで、
ずっと笑顔を浮かべているけど……






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