LOVEPAIN③
「つーか、お前。
言いたい事を彼氏にさっさと話せよ」
そう成瀬に急かされて、ナツキの方を見ると、
ニッコリ、と笑っていて不気味に感じた
「なに?話って」
「あ、あの……」
そう口を開くが、
言葉が出て来ない
だって、私はナツキとよりを戻したいと言う訳でもないから
それに、突然フラれた理由にも大体察しがついているから、
それを何故だと訊くのも……
ただ、胸の中でモヤモヤと何かがくすぶっていて、
このまま何事も無かったように別れても構わないと思える程、
スッキリとはしてないけど
「特にないんでしょ?
俺、他にも客来てて忙しいから。
また、この席来れたら来る。
成瀬さんも、ゆっくりとしてて下さい」
ナツキがそう言って立ち上がろうとすると、
「逃げんの?」
挑発的な成瀬の声が聞こえた
「あっちの席に居る客。
下着メーカーの女社長で、
太い客なんですよ。
だから、あんたらみたいに金を落とさない客に使う時間が、もったいないわけ」
そう言ったナツキの声も表情も、
私のよく知っているナツキ
「じゃあ、ごゆっくりと」
再び笑顔で、ナツキは立ち去った
成瀬はそんなナツキに対して特に腹は立てていないようだけど、
その去り行くナツキの後ろ姿をジッと見ていた