ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
なかなか口を開こうとしない里苑さんに、今日は引き下がろうかと考え始める。


とか思いながらも、動けずにいるのが現状。





出来れば今日中に伝授して頂きたい。


まあ適当に聞き出すのも有りなんだけど...





おもむろに里苑さんは自身の頬を叩いてそのまま頭を抱えた。





ここからまた先が長そうだ、と長丁場になること覚悟で、正座していた足を崩して膝をたてる。





いいですよ、里苑さん。授業始まっても構いませんよ。


1限くらいはどうにかなるくらいこれまでの2年間真面目にやってきましたから。





無言のまま里苑さんにそう語りかけて時間潰し。


それでも暇をもて余したので羊を数えてみる。





ただそれだとつまらないから、羊を架月にすり替えてみたり。





「(架月が1匹、じゃないか、1人。架月が2人...)」




里「、ん。整理した。ありがとな夏閃。俺大人げなかったかもしれない」




「(まだ2人しか数えてない...)役に立てたならなにより」




里「それで...あれだよな。さくらちゃんから好きな人を吐かせる」




「吐かせるっていうとなんか悪いことしたみたいじゃないですか」




里「細かいこと言わないの」






すっかり、以前見た里苑さんに戻っていて内心ほっと胸を撫で下ろす。





さっきまでの彼はどうも扱いにくかった。


指ひとつの刺激で破裂するくらいのオーラがただならなくて何度もいうが怖い。





いつも通りなら架月を扱う要領で手玉に出来そうだ。





里「あー、そうだなぁ...俺もあんまりそういうのやったことないから分かんないけど、」



「はい」





んー、と唸ってまた言葉が途切れる里苑さん。





ポリポリと頭をかいて、困った表情を浮かべる里苑さんに申し訳なさが込み上げる。





安易な考えだったか。里苑さんは好きな人をさりげなーく聞くような女々しい人じゃない。


きっとズバズバ攻めて攻めて攻め倒すだろう。



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