ポジティブGIRLと愉快なBOYたち


里「時間ないからさっと言うわ。さくらちゃんだから相当なへまさえしなければよっぽど大丈夫だ」




「あれ、俺と同じこと思ってる」




里「それしかないって。大丈夫だって、夏閃ならうまくやれるよ」





確信も根拠もないような励ましになんと返したらいいか分からなかったので取り敢えず「ありがとうございます」と頭を下げる。





昼休みが終わりに近いことを里苑さんもわかっているのか、早くいけ、と促される。


屋上を出る前にもう一度頭を下げて教室に戻る。





歩きながら、架月のことよりも涼依さんのことを考えてしまう。





夏休みに会ったとき、まさかそんな大胆なことをする人だとは思っていなかった。


ましてや架月を好きになるタイプではないと思ってた。





音楽室で二度目の顔合わせをしたとき、架月のことを言っていると薄々気づいた。


その間に、何があったのか知らないけど。





あの他人には無関心そうな人を惹き込んでしまうとは。架月はいよいよ魔女だ。





そう思うと涼依さんはどこかソラに似ている。





「...、あ」




空「、よぉ夏閃」




「なにそれ、酔っ払い?」




空「あながち間違ってない」





ソラに手を貸して貰っておきながら千鳥足で廊下を歩くのは、今ちょっと話題に上がってる彼女。





また面倒なことになってんなぁ、と。


毎回架月が何かしら起こすのが慣れてしまっている自分に身震いする。





...そんなことより。





目の前にいる面白い組み合わせに笑いを堪えるのに必死になる。


まさか関係を持たせようと企んでいた2人が偶然にも一緒にいるなんて。





「架月どうしたの」




空「なんかしんねーけどさっきからずっとこの調子なんだよ」




「へぇ...」




空「沙絃も悠も俺に押し付けるし...」





話を聞けば、昼休みにソラたちの教室にきた架月はもとからこんな風にフラフラしていたらしく。


食堂も訳の分からないことを叫んでいたようだ。





何か、悪い頭の病気にでもかかったのか。


いやそんな今更な話はない。





< 165 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop