恋愛ミステリーツアー
なんで　
酔いつぶれて眠りこけている仲間部長を見ながらな私は不愉快だった。
居酒屋を出て、タクシーを探している私の携帯がなった。
着信を見ると千波からだった。
「美波！
昨日、美波家に、お守りの携帯ストラップ落としたみたいだから…。
うちの旦那さんに、美波家に寄らして渡してくれる？！
タクシー代金は、旦那さんに払わせて良いから。」
断る間もなく、一方的に携帯は切れた。
折り返し千波に電話をして後日に渡すと言おうとしたが、『お守りストラップ』と聞いて止めた。
千波のお婆ちゃんの手作りお守りで、それを千波が加工してストラップにした。
千波にとって、あのストラップは精神安定剤代わりでもあるからだ。
さすがにそれを後日にしろとは言えない。
いつしか、私のマンションにタクシーが到着した。
眠りこけている、仲間部長をタクシーに残し、私は千波のストラップを探した。
見つからない…。
いくらタクシーの運転手に説明してきたとは言え、酔いつぶれた仲間部長を乗せたまま、タクシー運転手を、あまり待たせる訳にはいかない。
私は仕方なく、あちらこちらを掻き回した。
「おい、何散らかしてるんだよ！」
驚いて声のする方向に振り返ると、
仲間部長が立っていた。
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