【完】クールな君に胸キュン中!
「あれ?……そう言えば、先生は?」
「さぁ。来たときからいなかったから、放課後に用でもあったんじゃない?」
「そうなんだ……」
すなわち、今は二人きり……!?
これはチャンス!
未だ頭を撫でてくれてる桐谷くんに、そっと顔をすり寄せようと試みた。
――ガシッ。
「……何してんの?」
だけど撫でていた手はいつの間にか、そんなあたしの行動を先読みして阻止している。
「え、えへへ〜」
桐谷くんはどうやら、これ以上は許してくれないようです。
「……そうだ桐谷くん。一緒に帰りませんか?」
「頭はもういいの?」
「はい!全然へっちゃらです!!」
「……もしかして、階段から落ちたのもこの為にわざとやった……とかじゃないよね?」
「??」
桐谷くんの言葉の意味がわからず、首を傾げた。