【完】クールな君に胸キュン中!
「……き、りたにくん……」
「ん?」
「……すき、です」
「うん」
「ずっと……好きで……」
「知ってる」
ああ、もう。
涙でグジャグジャだ。
せっかくこんなにも近くに桐谷くんがいるのに、全然顔が見えない。
「泣きすぎでしょ」
ははっと笑った桐谷くんが、ふいに、顔を近づけてきた。
――チュッ。
まぶたに触れる、やわらかな感触。
それが桐谷くんの唇だと気づくのに、そう時間はかからなかった。
「っ!!?」
いきなりの出来事に、胸がドキドキする。