【完】クールな君に胸キュン中!
桐谷くんの家に着いて、桐谷くんが傘を閉じると、奥から声が聞こえてきた。
「修也? 帰ったの?」
奥の部屋から、黒髪の美人な女の人が出てきた。
……え、誰?
なんて、そう思ってるのは相手の女の人もだと思う。
驚いた顔して、あたしのことを見ていた。
「えっ、母さん……? なんでいんの?」
桐谷くんの口から発せられた言葉に驚く。
お、お母さん……!?
あ、確かに、言われてみれば雰囲気似てるかも!
ってちがう! 早く挨拶!!
「ふぁっ、初めまして……!しゅ、修也くんとお付き合いさせていただいてます!折原奈乃です……!」
ぺこりと90度以上、頭を下げてそう言った。