【完】クールな君に胸キュン中!




一歩前に足を出した時、背後でバタンとドアの閉まる音が聞こえた。



「え?」



振り返るってみると、開けっぱだったドアは閉ざされていて、続いてカチャリと鍵のかかる音が響く。




「……な!?」




あたしはすぐさまドアを開けようと駆け寄ったけど、いくら開けようとしても鍵かかかってるせいで開かない。



ここ、外側からじゃないと鍵をかけることも開けることもできないから、資料室を使うときは先生から鍵借りなきゃ開けられないのに……!!



おかしいと思ったんだ。最初からドアがあいてたことに。



だけど後悔しても遅い。どうにかせねば。




「すいません!誰かいますよね!?開けてください!」




ドンドンッ!と強く、ドアをたたく。




すると外から、クスクスと小馬鹿にしたような笑い声が聞こえてきた。



< 78 / 453 >

この作品をシェア

pagetop