透明人間
 その後、まず最初に警察に捜索の中止を申告した。そして私はすべてを受け入れた。誠也が鏡の中にいる理由は分からないものの、私は誠也のすべてを受け入れた。透明人間で、鏡を通してではないと見えないけれども、こういう生き方と二人の誠也を。昇はこんなことを信じないであろう。私は昇との関係を断絶させて、私は一人で誠也を育てる。辛い日々は戦争が終戦したように終結した。もう、何も恐れない。恐れることができない。あの日々を思い起こせば、もう。

 もう、私は一人ではないからだ。


 とある雨上がりの夏の昼下がり、私は家へ帰る途中であった。左手には一つの買い物袋、右手には自分のバッグ、そして両手につないでいるのは誠也。私たちは一つの水溜りを飛び越えた。するとそこには私と両手につないでいる誠也の姿が映った。
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