星の印〜陰陽師其の弍〜



駅は見事に通勤ラッシュで、大勢の人を掻き分け、麟はなんとか電車に乗り込んだ。

座るところが無くて、手すりにつかまっていると、



「麟ちゃん?」



と、誰かに呼ばれる。

振り向くとそこには、制服をゆるく着こなし、髪は肩までのボブにしている同クラス女子生徒―――親友の長谷川真理菜が立っていた。



「真理ちゃん!」



真理菜が人ごみを掻き分けて麟の方へ来る。



「やっぱり麟ちゃんだ。この時間の電車に乗ってるってことは、もしかして、寝坊したとか?」

「うん。正解…」

「私も寝坊―。昨日弟と夜中までゲームしちゃって」



真理菜には一つ下の中学三年生に裕也という弟がいる。


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