恋心コロコロ2~天使さまのいうとおり~
入りきらなくてあふれたままになっていたおもちゃバケツを、

丁寧に詰め始めた。

絶望的な気持ちで、

あまり良く見なかったのだけど、

一個一個入っていたものを確認しながら詰めると、

くだらないものもあるけど、

女の子なら嬉しくなるようなアクセサリーや、

ステーショナリーも入ってて、

おまけでない憧れがいっぱい詰まってる。

とはいえ、高校生の私たちには大した価値を見出されるものではないけれど

こんなもの大天使様が喜んでくれるだろうか、

「あ、そうだ」

お気に入りのエンジェルドール

入れちゃえ。

あたしとお揃いになっちゃうけど、

あの人とそっくりだし、喜んでくれるといいな。

ぬいぐるみの横に入れ、

むふふっと思いながら

再び』おもちゃを詰め始めた。

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『あんた判ってるの?

 その大天使様とやらは、恋のライバルなんでしょ?』


いつか、野里奈ちゃんに言われてたことがあったっけ、

でも違うんだなあ。


あたしにとって天使は雲の上の人で、

その天使すら手の届かない大天使はある意味神の様な存在なんだ。


まあ、そう思われてるってことは迷惑かもそれないけど、

あの方に近ずけるなんて青天の霹靂なのだ

まあ、普通の人の分かれって言ったって無理だろうけどね。


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