恋心コロコロ2~天使さまのいうとおり~
次の日、おもちゃバケツの入った袋を抱え学校に向かった。

でも、こんな日に限って寝坊はするは、天使にも会えず、

ロッカーに突っ込んで、

授業を受ける羽目に。

午後一で、講演会が入っていて、

インターネットの使用についての

退屈なミニドラマを見せられ、

えらい人が来て話を聞いて教室にぞろぞろ戻る

「野里奈ちゃん、あたしちょっとトイレ」

「あそ、いってら!」

「え~一緒に来てくれないの?」

「やだ、幼児じゃあるまいし1人でいっといで」

「ちぇ~」

全校生徒が一斉に教室移動だから、

トイレも超込んでて、

HRぎりぎりに教室に着いた。

「おそかったじゃん」

「いやあ、参った参った、

 漏れるかと思ったよ」


先に戻った人たちが教室で騒いでいた。


「何?どうしたの」

「ガサイレだってよ」

「ガサイレ?」

「ほら、あのドラマとかで、あるやつ」

「野里奈ちゃん、ホントテレビとかに毒されてるよね。」

「うるにゃいっ」

「ネコか!」


「みんな席ついて!」

担任のP-ちゃん、玉手 ひな先生(独身)が

気難しそうに眉間にしわ寄せて入ってくる。


「これから名前を呼ぶ人は、

 生徒指導室に放課後来るように」


『ガサイレ』があったって言ってたっけ、

生活指導部が時々やる抜き打ち持ち物検査。

タバコとか、エロな本とか、

化粧品とか、

避妊具とか


大半は先輩たちの方で何件か没収されたりお説教されてるらしいけど、

まあ、

あたしみたいな平民には関係のない事だ。


「------さん

 鏑っ屋さん!」

え?

あたし?












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