恋心コロコロ2~天使さまのいうとおり~
「急にごめんね」
そう言って座ったのはいつか私たちが出あって会話した、
中庭のベンチ。
「いえ、光栄です!」
お弁当の包みを広げながら、
尾白さんの手作りの美味しそうなお弁当に、見惚れてしまった。
「すごいですね」
「あ、うん。どうもありがとう。
彼にね、毎日作ってて。
自分のはついでなんだけどね」
「彼って、元生徒会長ですよね?」
「うん。彼T大医学部目指してるから、
時間一緒に過ごすとかなくて、せめてお弁当だけでも一緒なもの食べたいと思って、
がんばって作ってるんだ」
「そ、そうなんですか。
同じ学校だし特進だから毎日一緒なんだと思ってました」
「無理無理。彼のクラスは理系の難関クラスだから、
数合わせで編入したなんちゃって特進の私なんて、
とても近づけないよ」
淋しそうに笑った顔は普通の女子高生の顔で、
なんでもできて自信にあふれてるって思って大天使なんて勝手に呼んでたけど、
そうじゃなかったのかあ。
「ん?何?」
あんまりじっとお顔を見てたから、
不思議そうな顔をして首をかしげられた。
「いえいえ、なんでもありません。」
あわててお弁当をがつがつ食べ始めた。
「話は、セイのことなんだけどね……」
「ぅぐっ!」
がっついたせいなのと、
急に天使の名前が出たことで、
喉にお弁当が詰まった。
そう言って座ったのはいつか私たちが出あって会話した、
中庭のベンチ。
「いえ、光栄です!」
お弁当の包みを広げながら、
尾白さんの手作りの美味しそうなお弁当に、見惚れてしまった。
「すごいですね」
「あ、うん。どうもありがとう。
彼にね、毎日作ってて。
自分のはついでなんだけどね」
「彼って、元生徒会長ですよね?」
「うん。彼T大医学部目指してるから、
時間一緒に過ごすとかなくて、せめてお弁当だけでも一緒なもの食べたいと思って、
がんばって作ってるんだ」
「そ、そうなんですか。
同じ学校だし特進だから毎日一緒なんだと思ってました」
「無理無理。彼のクラスは理系の難関クラスだから、
数合わせで編入したなんちゃって特進の私なんて、
とても近づけないよ」
淋しそうに笑った顔は普通の女子高生の顔で、
なんでもできて自信にあふれてるって思って大天使なんて勝手に呼んでたけど、
そうじゃなかったのかあ。
「ん?何?」
あんまりじっとお顔を見てたから、
不思議そうな顔をして首をかしげられた。
「いえいえ、なんでもありません。」
あわててお弁当をがつがつ食べ始めた。
「話は、セイのことなんだけどね……」
「ぅぐっ!」
がっついたせいなのと、
急に天使の名前が出たことで、
喉にお弁当が詰まった。