秋の扇


今でもハッキリと覚えている小四のあの日。

その日を境に私達はカップルになった。

といってもまだ小学生にできることも少なく、サヤちゃんたちと仲良しの班メンバーで遊ぶくらい他に変化はなかったけれど。

「イトー!友達ー!」

一階から兄が私を呼ぶ。

「はーい。ありがとう。」

少し急ぎ気味におりると玄関には兄によって通されただろう中学からの友達ミワがいた。

「ミワ?どうしたの。久しぶり!」

「おう。やーね、悩んだから来たのよ。」

表上笑っているミワも、わざわざ高校の離れた私のとこに来たということは多分あれだろう。

いつかくるだろうなとは薄々思っていたけれど。

「あれか。ケイか。」

「なぜわかる。」

「中学んときから予感してたから!」

「こえーわ!」

ミワ独特のツッコミを久しぶりに受け、笑いながら部屋に招いた。
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