浮気男と俺様男





智哉の話を聞き終えるときには


私は目に涙が溜まっていた



こんな話を聞かされて


すっきりする人がいるのかな?



どちらにしても、


裏切られたことに変わりはない。


智哉がした行動にも…


変わりはないんだから。





下を向いたまま俯いている私に


智哉は覗き込むようにこちらを見る




「あの転校生とはどういう関係?」



そう訊かれて、


私は勢いよく顔を上げた




「篤稀くんとは何の関係もないよ!
クラスメイトなだけで、何もない。
無愛想で何考えてるか分からないしちょっと怖いけど…凄くいい人だよ」



智哉には、篤稀くんを悪く思われたくない


篤稀くんは私を助けてくれたし


すごく暖かい人なんだから





「そんなに庇われると
何かあるとしか思えないだろ?
もしかして…俺が他の女とヤった腹いせに、結衣もあいつと……」



そんなことを言う智哉に対して


私の中で苛立ちが込み上げてくる




「智哉…なんで分かってくれないの…」



本当に何もないのに、



篤稀くんはそんな人じゃない


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