彼女からの最後の贈り物
「あ。あの先輩について行きたかったら行ってもいいよー。」

美雪先生の、のんきな声が返ってきた。

余計なことは言わないでほしい。

でも、もう遅かった。

俺の後ろには何故だか目を輝かせて俺を見つめる女子生徒が1人立っていた。

耳より下で結んでいるツインテールには赤いリボン。

これはうちの学校の校則で、髪を結んでいる生徒は必ず、1年は赤、2年は茶色、3年は青のリボンをしなくてはならない。

< 23 / 24 >

この作品をシェア

pagetop