ときには手を

「やー、しかし…ぷぷっあのね透ちゃ「余計なこと言うな、アホ」

バシッと日高くんの大きな手が、沙織さんの頭を叩く

そしてその顔には

珍しく焦りのようなものが浮かんでいて

こんなに日高くんの表情を変えるこの人

「いったーい!この暴力男めっ」

…沙織さんは、一体何者なんでしょうか

「もう水やり終わったんでしょ、帰ろうよ」

「ハイハイ」

少し機嫌を悪くしたような沙織さんの言葉に

日高くんは諭すように同意して

ジョウロを倉庫に戻した
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