LOVEPAIN④

成瀬はすぐに私の部屋へと来てくれた


部屋の鍵が開いたままだったからか、
そのまま上がり込んで来て、
消していた部屋の電気をつける



「広子」


成瀬は床に倒れて泣きじゃくる私に、
慌てて掛けよって来る



「おい!広子!」



「成瀬さん…」



私を心配する成瀬に、
子供のように抱き着いて泣いた


ううう、としか声にならなくて、
これでもかってくらいに嗚咽と涙が止まらない




「何があった?」


そう訊かれて、
先程の事を思い出して、
体が震えた


言葉が出ない



答えないと、と思うのに、
涙が溢れるだけ



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