LOVEPAIN④

「本当に知らない!
本当に……。

もしかしたら、僕が落としたりしたのかもしれない」



落とした――…



必死に知らないと言っている日暮君の顔を見たら、
本当に指輪は知らないのかもしれない



でも、あの時、鞄の内ポケットに入れていたから、
簡単に落とすわけない!



もしかしたら、
一緒に内ポケットに入れていた鍵を取り出された時に、

落ちたのか――



そんな事を考えてたら、
また日暮君に対して腹が立って来る




「その指輪、弁償するから」


その言葉に、怒りがさらに膨らむ




「弁償なんて、していらない!
あの指輪が大切なものなの」


思ったよりも大きな声が出て、

目の前でそんな私に怯んでいる日暮君の姿を見ていたら、
さらに神経が逆撫でされる



初めて誰かを、
殴りたい、と思った






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